Hatena Hagino Blog

読書感想文と小ネタ

「4月になれば彼女は」を読んで、川村元気さんのファンになった話

 
皆さん。こんにちは萩野です。
もう6月も終わりですね。
 
ということで、今月の読書レビューを綴りたいと思います。
今月は、川村元気さんの「4月になれば彼女は」です。
 
まず皆さんに言っておくと、この本は「意識高い系」が読む本ではないということです。ハウツーとか自己啓発とかの要素は一切なく、架空の恋愛小説です。しかし、とても面白かった。 
四月になれば彼女は

四月になれば彼女は

 

 

この本を読むきっかけ

一言で説明すると、著者である川村元気さんに興味を持ったからである。
後述しますが、モノゴトへの考え方や捉え方が非常に共感できる部分があり、この方が描く恋愛小説を読んでみたいと思いました。
まずは、川村元気さんの紹介から・・
 

川村元気とは

日本の映画プロデューサーであり、小説家です。
wikiの作品一覧を見るとは、「君の名は」「電車男」「モテキ」「おおかみ子どもの雨と雪」「怒り」「バケモノの子」・・・etc
 
僕が近年視聴した国内映画のほとんどに、彼が関わっていたことが分かりました。そこにまず衝撃を受けました。そして、上記の作品例を見ると分かるのですが、彼の関わっているほぼ全ての作品が、世間一般でヒット作と呼ばれている映画です。おそらく皆さんも聞いたことのあるタイトルばかりかと。
 
それぞれ映画の主監督は違えども、企画やプロデュースに彼が関わっていました。
 
そこで、ふっと僕は思ったのです。
「これらのヒット作を支えているのは、彼の力なのではないかと。」
極端かもしれませんが、少なからず彼に何か秘密はありそうだなと。そして、再現性のあるヒット作の産み出す方法を知っているのではないかと・・・
 

衝撃を受けたインタビュー記事

そこで、僕は川村元気さんに教務を持って彼に関する記事などを探しました。そして、とあるインタビュー記事に辿り着きました。
 
僕はその記事に衝撃を受けました。
コレがそのインタビュー記事です。(本を読めとは言わないが、この記事は暇なら見て欲しい)
 
インタビューの内容は、僕が今回読んだ小説の「4月になれば彼女は」に関するお話なのですが・・・
  • 小説に対する考え
  • 恋愛や幸福に対する考え
  • 作品を作る上で大事にしていること
インタビュー記事を通して伺える、これらの考え方に非常に共感せざるおえなかったです。
 
自分を棚に上げるわけではありませんが、僕が常々感じていることとスゴく似ていて、自分と近い感性を持っているのだなと思いました。そして僕が言語化できず曖昧に捉えていた概念が、このインタビューでズバッと明快に言語化されていました。
 
そして読み終わったと同時に、「君の名は」の大ヒットは彼の影響が大きかったのではないかと思わざるを得ませんでした。(今までの新海誠さんの作品と「君の名は」の違いは、川村元気さんのコダワリから生まれたような気がします)
 
今回は読書レビューといっても、人によって解釈が異なる恋愛小説の感想を書いていても仕方がないので、上記でとりあげたインタビュー記事について感じたことを綴っていこうと思います。

自己愛について

インタビューの記事の中で、「恋愛が失われている理由」について以下のように答えていました。僕が特に共感できた部分です。(少し長いですが)
 

 「まずはみんな、自己愛が強すぎること。そもそも自己愛が強い人が多いし、それを助長するSNSがある。誰かに好きになってもらいたくてやっているSNSなのに、リアルなライクに繋がらない虚無感がありますよね。Facebookの友達が一体何人、自分のお葬式に来てくれるか? という話。小説に出てくる主人公・藤代の婚約者、弥生が『一人でいるときの孤独は耐えられるけど、二人でいるときの孤独は耐えられない』と言う場面があるのですが、まさにそれです。それぞれが自分を好き過ぎるゆえに、みんなでいるのに孤独を感じる。そうすると、自分以外の誰かを愛するところまで余裕が持てない」

 
肥大化する「自己愛」から生まれる余裕のなさ。これは恋愛だけに限った話ではないような気がする。自己愛が強くなりすぎて、他人に歩幅を合わせて歩くことに苦痛を感じる人や、しょうがなくても、自分を変えることを極端に嫌がる人が多くなってきたと僕は感じています。
 
川村元気さんは、SNSについても指摘していますが、まさに僕もそう思っています。
そもそも今の時代はSNSがあるので、自分を肯定してくれる人達と一生繋がっていれば成長や変化をしなくても生きていけます。気に入らないことがあれば無視して、都合の良い友達と一緒にいれば良いだけですよね。
 
その生き方について何も悪いところはなく、否定はできないが、余裕のない子供っぽい大人が増えたのは、自己愛とSNSが大きく関係していると思う。ブラック企業への過剰な反応や、アイドルへのストーカーなども、「屈折した自己愛」、「余裕のなさ」、「孤独感」が何かしら関係していそう。
 
偉そうに語っている僕も、わりと人のことは言えなくて、直近でも振り返ると自分のことしか考えれないことが多々あった気がして、とても情けなくなりました・・・
 

最期に・・・

4月になれば彼女は」は恋愛小説なので表面的には淡い恋愛の話なのですが、作者の描くキャラクターの恋愛観を通して以下3点について考えさせられる内容になっています。
  • 機械的 ⇔ 動物的」
  • 「一瞬 ⇔ 永遠」
  • 「自己愛 ⇔ 他者愛」
そして、インタビュー記事のラストでも川村さんが述べていたように、正解などはなく、何が幸せかは読者に委ねる構成になっています。
 
色々と考えさせられたという意味で、とにかく印象的な一冊でした。完全に川村元気さんのファンになっちゃいました。そして3時間程度で読み終わるのも最高だね。
 
個人的には、他人を想う余裕があって、良くも悪くも変化を楽しめる余裕のある人間のほうが人生幸せなのではないかなと。恋愛もそうですし、仕事もそうです。
 
映画化されるのはほぼ間違いないと思うので、絶対に見に行きます!というか、実写でも良いのですが、新海誠の幻想的なアニメーションも抜群にフィットするかと思います!「君の名は」が大ヒットすぎて、次作の期待が半端ないと思うのですが、そこで「4月になれば君は」をぜひ!(大人向け過ぎてダメか)
 
終わり